パプリカ DVD 筒井康隆原作、今敏監督

内容(「DVD NAVIGATOR」データベースより)
筒井康隆の傑作SF小説を、『東京ゴッドファーザーズ』の今敏監督がアニメ化したサスペンスファンタジー。他人の夢を共有できる画期的テクノロジー“DCミニ”をめぐる謎に、美人セラピスト・千葉敦子が挑む。制作は『時をかける少女』のマッドハウス

面白かった。カオスな筒井世界を存分によく描ききったなあ! パプリカなんて映画化できるんだろうか、なんてのも思ったりしたこともあるけれど、以前はコミカライズもされていたので、他のメディアに変化させること自体は出来るだろうけど、さてどうか、という気持ちで鑑賞。結果は冒頭の一言。

今敏監督は『千年女優』『東京ゴッドファーザーズ』両方けっこう好きなんだけど、これもまた素晴らしい。作画の精密さと動きが相当高いレベルでマッチしていて、頑張って作ったんだなあとしみじみ思った。取り扱うテーマなんかを見ると、最近の筒井作品としては『時かけ』が広くヒットしたなというところだけど、このパプリカも負けず劣らず娯楽として面白いものになっているように思います。

冒頭のサイコセラピー治療のシーンは、『千年女優』のグルグル移り変わる舞台を彷彿とさせるもので思わず引き込まれました。今敏アニメはとにかくよく動く動く。アニメーションの醍醐味はやっぱり「絵が動く」という点が大きいので、舞台も人もどんどんどんどん動くのが単純に見ていて楽しい。ターザンになったり、ホテルに人を探しにいったり、「夢」という「何でもあり」な舞台を存分にいかしてキャラクターを動かしているこの躍動感がたまらない。テーマが「夢と現実」というややもすると難解なイメージを持ってしまうものだけど、原作がしっかりしているのでわけがわからない、ということもそうそう無いと思う。

作中頻繁に出てくるモブが連呼する7・5調の言葉は原作そのものには無いけれど、他の筒井作品にはしばしば出てくることがある言語術で、全部は聞き取れなかったんだけどあの音のリズム、テンポはファンにはたまらないものがある。そしてラストのカットが良かった。あと、主要キャラクターの一人を古谷徹さんが演じてて、目を閉じて聞くとつい脳内補正でアムロになってしまうのだけはしょうがないか。B+

パプリカ (新潮文庫)
パプリカ (新潮文庫)筒井 康隆

新潮社 2002-10
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パプリカ オリジナルサウンドトラック 時をかける少女 〈新装版〉 (角川文庫) 家族八景 七瀬ふたたび エディプスの恋人

こちらは原作。クライマックスへの勢いは物凄い。