映画ドラえもん 新・のび太の日本誕生、TPよりのび太・ククルが大活躍で良かった!
映画ドラえもん 新・のび太の日本誕生を鑑賞。久しぶりに妻と映画を観に行くことができた。
原作に良いアレンジが加えられた傑作と公開初日から評判だったので、ぜひとも行こうと思っていたのだ。今回はステーションシネマ大阪にて鑑賞。劇場ではドラゴとグリのドラえもんをいただきました。午後イチの回で客入りは6〜7割くらいかな?
ヒカリ族の受難やクラヤミ族、ギガゾンビとの戦いを描くとともに、のび太が架空の動物をアンプル注入してペガサス、ドラゴン、グリフィンの卵をかえし、育てる+別れに至る物語も一つの軸になっていて大変面白かった(小学校の頃、上記の動物がどういうものの組み合わせの概念なのかを原作で理解できたのはいい思い出です、ははは)。ラストカットで映し出された、「絡まった2本の木」が象徴的だったなあ。音楽も迫力があるもので良かった。ちょっとホビットやロード・オブ・ザ・リングを思わせる壮大な感じの曲が印象的だった。
また、ラストのクライマックスに至る流れも非常に良かった。原作・旧作ではタイムパトロールが物語の最後のカギを握ることとなっていたが、今回はしっかりのび太、ククルが圧倒的な大活躍を見せる。クラヤミ族の雑魚的+ツチダマ戦、そしてオリジナルのマンモス戦、最後のギガゾンビ戦と大いに盛り上げてくれた。クラヤミ族の声優には小島よしおが出ていたようだが、溶け込んでいたのか私がうっかりしていたせいか気が付かないくらいだった。自然だったということかしら。
のび太がペガ、グリ、ドラコに対して「僕が君たちのお母さんだよ!」という声をかける裏側では、のび太のママ、玉子が息子であるのび太の家出を心配している。それを温かく見守るパパ。私は基本的にのび太目線というか主人公目線で物語を堪能して楽しむ性格なんだけど、今回はけっこうな割合で、親目線で観ていた自分に気が付いた。妻も何度か涙腺決壊していた模様。象徴的なのはラストシーン、ママが帰宅したのび太を怒ろうとしたものの、おびえた目で震えるのび太を見て、「早くご飯食べなさい」と言ったあのシーンは震えた。
他にも、ククルからもらった犬笛のシーンなど、ちょっとした補完シーンを違和感なく挿入することで、原作で完全にロジックとして成立していなかったところがスッキリと明確な伏線につながるところが上手で、好印象だった。特に終盤ののび太遭難シーンからの大逆転は爽快の一言!
あと、これは映画館自体の問題なのかもしれないが、音がかなり大き目だった。主要な観客たる子供にはちょっと耳にしんどかったのではないだろうか。もうちょっと音が小さくても良かった。
2017年も制作決定ということで、来年の予告はなんだかアナと雪の女王みたいな背景でしたが、雪や氷の世界が舞台なんでしょうか。そういえば予告編でクレヨンしんちゃんの劇場版がちょっと上映されてたんだけど、脚本が劇団ひとりということで驚いた。ドラえもんも、リメイクではないオリジナルの劇場版に挑戦する際には、脚本に藤子Fチルドレンであろう、椎名高志、辻村深月、石黒正数などを起用するのはどうだろうか。異色作と呼ばれるものになるかもしれないが、全編ドラえもん愛にあふれる良作になるんじゃないかなあ。
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で、映画を観たあとは原作も読むのです。今回の劇場版ではほぼカットされていた、世界中の神隠しのエピソードを語るドラえもんが最高なんですよ!