FLIP-FLAP 1巻(完結) とよ田みのる

出版社 / 著者からの内容紹介
世界初(?)のピンボールブコメ!!
「このスコアを超えること」片想いの同級生・山田さんが提示した交際の条件をクリアするため、フツーの高校生・深町くんの生活が一変する!!!

街角のゲーセンからシカゴまでぶっ飛んでいく とよ田みのるの新作!!

ラブロマとは全く別の世界を舞台にした、ボーイミーツガールストーリー。なんだけど、ピンボールというゲーム自体の描写がむちゃくちゃ詳しく熱い! ボーイミーツガールの部分というのは、このピンボールという宇宙を描きたいがために設定されたものなんじゃないかとすら思うところも多々ある。ピンボールの色んな技が説明付きで駆使されているのだが、とよ田みのるのクッキリした絵で大変分かりやすい。

主人公深町君は憧れの女性、山田さんと付き合うためにはピンボールでハイスコアを出さなければならず、それに向けて努力をする。山田さんの性格、というか言葉使いが前作ラブロマの主人公・星野君の姉を柔らかくしたような感じでとても良い。なんか敬語使ってるし。

どんどんピンボールの魅力にはまっていく深町君も、男子としてきちんとカッコイイ。とよ田みのるの描くキャラクターには悪人がいないんだよなあ。パラダイスの住人なんだ。

単行本1冊分の分量もちょうど良いと思った。終盤シカゴで戦うが、まあこれはやや駆け足だったかなという印象。読後感の良いマンガであります。当然のごとくピンボールがやりたくなったよ。しかし基本的に生活圏内にゲームセンターもなく、あったとしてもピンボールを置いているところはかなり少ない当方は、Windowsに付属しているゲームの中のピンボールをちょっと楽しんだ。B+