恐怖 筒井康隆

恐怖 (文春文庫)

恐怖 (文春文庫)

わりと最近の、筒井康隆のホラー小説。でありながらその内容はメタ・ホラーにもなっているというもので、これは往年の筒井作品の凄さがバッチリあった。文化人が多く住む都市で、文化人が次々と殺害される中、文化人(作家)の主人公はついに……というストーリーなんだけど、所々脱線する箇所もあってもうとても面白い。3時間くらいで読了できたと思う。そしてほのかな恋愛もあったりしてなんかすげえ盛りだくさんだなあ。筒井康隆は、やっぱりすごい。B+