これも男の生きる道 橋本治

これも男の生きる道 (ちくま文庫)

これも男の生きる道 (ちくま文庫)

230ページくらいで、割と薄い。文体は橋本口語文である。口語文なので非常に読みやすい。しかし、読みやすいからといって簡単な内容を書いているわけでは決してないのが橋本治である。読むスピードと理解するスピードに差が出てしまうのは橋本著作の特徴なんだろうか。まあ僕の頭の特徴かもしれないが。
さてこの本は、「人間が、一人前になること」について書かれている。で、「一人前とは何か」「自立とは何か」「男性と家事にまつわる諸問題」「女性の自立とは」みたいなことが勢いよく書かれている。へえーとかふうーんとかホオーと思いつつ読むのがいいのかも。「人に嫌われることを厭わないこと」というのが大事で、そこに至るロジックの持っていき方、説得力は流石だと思った。心のどこかに留め置いて意識するといいことがたくさん書かれていたなあ。B+