もやしもん 1,2,3巻 石川雅之

もやしもん 1―TALES OF AGRICULTURE (1)

もやしもん 1―TALES OF AGRICULTURE (1)

もやしもん 2―TALES OF AGRICULTURE (2)

もやしもん 2―TALES OF AGRICULTURE (2)

先日、4巻が発売されたばかりで勢いのある作品。これも面白いマンガだなあ。農大を舞台にして、菌のあれこれを探求する物語……なのか? 3巻までの時点では、まだ伏線を広げている状態で、次どうなるかが全く読めない状態。だからこそわくわくもするんだけど、いやあ〜面白いね。魅力あるね。文句なしに続きが楽しみ。

主人公は、細菌が見える(視覚的に)という特殊な能力の持ち主。なんとか菌、という知識はまだ少ないけれども、生息する特徴なんかから、その菌がどういう働きをするのかもだいたいわかるという。いやあー、世の中に特殊能力を駆使するマンガは星の数ほどあれど、こういう使い方もあるんだね。この設定の時点である意味勝ちというか、大いにそそられる。この視覚化によって、ものすごく細菌が身近な生き物になってくるんですなあ。しかもカワイイし。O-157の菌ですら妙にカワイイ。これ、ビジュアル面で作者はものすごくうまいなあと思う。日本の菌はちょんまげがある。マンガならでは、あるいは今までになかった何かを生み出すという意味で、「細菌のポップなキャラクター化」というのは凄い。ほんとにすごい。

主人公に関わるキャラクターも、どこかおかしみがあって人間くさく、妙に魅力のある人物が多い。彼ら彼女らの生活、人生もなかなか気になるところ。今のところ恋愛色はほとんど出てきていないけれども、これからちょっとは出てくるんでしょうか。ボンテージの先輩は凄すぎる。女性キャラもカワイイしカッコイイし、皆が皆、細菌に多大な興味関心がある、という共通点があるからバランスが取れてるんだろうなあ。

菌に関する膨大なウンチクも全くイヤミにならない。どこかのグルメマンガのような、「で?」とか「だから?」といいたくなってしまうようなダラダラしたウンチクではなく、菌に対する強い想いがそこにあるからこそ、こっちもフムフムと読んでいってしまうんでしょうなあ。A

もやしもん 3 (3) 特装版

もやしもん 3 (3) 特装版

3巻はこっちの特装版を買いました。女性キャラのカラー水着が隠されておる。