バラが咲いた ジョージ朝倉

「ハートを打ちのめせ!」面白かったー。1巻の帯の「青春は傷だらけ」っていう煽りフレーズも良し。恋愛! パワー爆発ー! という直接的、情熱的な勢いがギュンギュン伝わってくる作品。若いなあーというエネルギーの塊のような恋愛物語。形式的には連作短編とでもいえばいいのかな、単発の物語がひとつながりになっているというもの。

それにしてもジョージ朝倉はキャラクターの目を描くのがすんごくうまい。「切ないよう、恥ずかしいよう、嫌だよう、でも大好きなんだよう!!」という気持ちをあらわした目。これにはすごくひかれるものがある。純情というわけでもない高校生。しかし彼ら彼女らは各々の人生、恋愛にものごっつ一生懸命なのである。そのエネルギーを読み、感じろ! A

「バラが咲いた」初期作品短編集なのかな。王道恋愛ストーリーからちょっと不思議な恋心みたいなものを描いたものだ。ジョージ朝倉の描いたものだ、という認識を持って読み込むとやっぱり作者の「一生懸命恋愛」という意識が噴出しているなあと思った。完成度は今の作品群よりも低く荒削りだけど、不思議なエネルギーがある。B−