史記 1、2、3巻 (文庫版) 横山光輝

原作は有名な司馬遷史記である。高校の頃に習った漢文の元になった話が色々あって面白かった。臥薪嘗胆とか、そういう故事成語のエピソードね。しっかしまあ、横山光輝の絵はめちゃくちゃ淡々としているなあ。なんせ、「ズバッ」とか「バキッ」とかの描き文字が全然無い。だから、戦闘描写も淡々としている。で、それでいてスラムダンクのクライマックスのような躍動感や迫力があるってわけでもない。横山のマンガは絵に期待して楽しむものではなく、「語り口のうまさ」や「はしょりのうまさ」で楽しむものであるなあということを、三国志を読んで以来久々に認識したのであった。原作が偉大で面白いから、ある程度のマンガ描きなら面白く仕上げられるんだろうかなー、史記なんかは……。B