猫の恩返し

原作も読んだんだけど、比較すると原作のほうがファンタジーテイストが強かった気がする。最近のジブリの「物語の大風呂敷投げっぱなしポーイ」という傾向からするとその流れにはさすがに乗らずに済んでるなあこれは、と思いました。あくまでも個人的な話(主人公と猫の国のあれこれ)に終始しているのでそれが良かったんじゃないだろうか。

あと声優はやっぱり声優のプロを使えってジブリは。なんで池脇千鶴なんだよ。そりゃーね、池脇使えばそれ効果で客が増えるかもしれないよ。でもね、一流クリエイターとして、1作品1作品を丁寧に、誠実に作っていくのならば、物語の命を吹き込むという重要な役割を、「その道のプロではない」俳優にさせることは俺は反対だ。その道のプロたる声優に声の吹き込みはやらせるべきだろう。

声優と俳優で漠然としたジャンルが似ているからといって俳優に声を入れさせる、じゃあ例えばだ、イラストレーターにジブリの作品の作画や色塗りをやらせるかといったら、これは宮崎駿は絶対やらせないだろう。そういう宮崎駿のエゴイズムはどうかと思うよ、俺。後世、ジブリのどこがダメだったか、とかいう検証があった場合、「声」という問題が出てくるのではないかと思う。B