モンスターズ・インク

面白かったー。ディズニーは駄作とスマッシュヒットを交互に出すなあという気がする。見て損は無い良作だと思います。

■面白かったところ
・モンスターシティーの世界観の構築
冒頭からしばらく、舞台となる「モンスターシティー」という都市の生活描写が続きます。ここの導入が実にうまい。この都市の住民がモンスターであり、彼らの使用する電力の元が「小さい子供の悲鳴」であり、それを集める仕事をする主人公、という設定がポンポンとうまいテンポで無理なくイントロデュースされます。うまい具合にこの世界に溶け込めるのだ。
・ストーリーのデカサという単位での風呂敷の広げ方・たたみ方
よくある「人類を代表して世界を滅ぼそうとする巨悪と闘う」というものではなく、「モンスターシティーに誤って入って来てしまった小さな女の子を元の世界に戻す」という目的の物語であり、無駄に大げさな舞台設定ではないところも好感を持った。世界が豹変してしまう規模のものではなく、あくまでも「モンスター達の日常におきた一つの事件」なのである。このぐらいの大きさの風呂敷は、ともすれば展開がベタに予測しやすくなってしまうものかもしれないけれど、これに限ってはうまく作用しているのではないかと思った。
・登場キャラクターの物語へのぴったり感
作中に登場するキャラクター(モンスター、人間の女の子両方)の造型がこの物語の世界にぴったりだった。「ああ、このキャラならこの場面ではこういう風に行動するよな」というものがキチンと合ってるということで、キャラの行動に違和感が無い。これ、簡単そうでやっぱりそう簡単なことではないと思うよ。
というわけで、100分もない時間の作品なので、サクっと観てみるのもいいかもしれません。A−