シュガー 1〜6巻 新井英樹

こちらも曽田作品と同じく、ぶっとんだ天才が主人公のボクシングマンガです。いやいやいやいやこれもすんげえ面白いわ! 新井英樹の絵はかなり好き嫌いわかれるんだろうけど、少なくとも「マンガ好き」と自称する人々なら嫌悪感はないんじゃないかなーと思う。天才を天才としてメチャクチャ痛快に描く! 天才だから勝っちゃう! 圧倒的に勝っちゃう! 天才だから挑発しちゃう! こんな単純なカタルシスあるか!? 世の男がかつて「おとこのこ」だった時代、彼らはヒーローに憧れた。もしも自分がボクシングの天才で性格が人間的に実にイイ奴だったらどうなるか。いやはや燃えるぜ! と、天才のすごさを描くと同時に、努力だけで進める人間の限界点、というものもひしひしと思い知らされる物語でもある(そういうキャラが出てるんで)。中途半端な才能など、圧倒的な天才の前には、面白いように無意味なのだった! A