部長 島耕作1〜13巻(完結) 弘兼憲史

部長 島耕作(1) (講談社漫画文庫)

部長 島耕作(1) (講談社漫画文庫)

部長 島耕作(13)<完> (モーニング KC)

部長 島耕作(13)<完> (モーニング KC)

はい、永遠の課長(取締役までいってるけど)、島耕作です。課長編はかなり面白く読めたので、マンガ喫茶で部長編にトライ。……う、うう〜む……面白くないことはないです。一定のクオリティは保たれてます。しかしこれは……感覚としてはその、ピークを超えた美味しんぼ(50数巻以降)と似たような感覚。やはり長期作品となると、何らかの形での質の変化を余儀なくされるのかなあとしみじみした。
どこでそういう感覚に陥ったかというと、まあ絵はいつも通り不変なんで別にいいんだけど、「お話の作りこみ」がわりと取材した内容をマンガ的文法を駆使して面白くしたというよりも取材内容そのまま描いてるようなところがあるんだよね。業界の内部事情をあれこれ描いたりとか(ワイン業界のことを描いてるシーン)しているんだけど、過剰に説明的でありマンガとしてさほど面白いとは思えなかったのだ。この中だるみがすごく長くって、マンガ的メリハリがあまりなかったなあという気がする。
終盤、ずっと仲が悪かった今野部長とも和解できて、そこはけっこう感動的だったのでよかったと思います。マジで最後の最後なんだけど。さあ、取締役島耕作も読むかなー。B