「う、うわぁ〜。変な(だけどおもしれー)
野球マンガだなー!」というのがまず第一印象。ド文系秀才だったス
ポーツマスコミ志望のパソコンマニアな主人公が、高校の野球部のキャプテンに任命されてからの、漫画的極端さといっていいような変化がすごい。すごすぎる。思えばこージィ城倉は、「人間の変化」を描くのがものすごくうまい漫画家だった。スピリッツで連載していた「
ティーンズブルース」も、真面目な女子高生がホストにハマって堕落していく様を見事にエロく生々しく描いていたし、その前の愛米(ラ
ブコメ)もサド・マゾの精神の変化というものを描いていた。少しずつ、ゆーっくりと人間の不気味な心の変化を描かせたらものすごい才能を発揮している作家だなー。「文系が理屈で勝つ
野球マンガ」は他にも幾つかあるかもしれないけど、文系が体育会系に目覚めつつ(というか正確にはキャプテンとしての自覚なんだけど)理屈で勝つマンガは珍しい気がする。いやーこりゃ面白いわ。週刊ペースだと展開がもどかしいから単行本でガツンと読むとまた味わい深いかと思われます。B+