リアル 1、2巻 井上雄彦

リアル 1 (Young jump comics)

リアル 1 (Young jump comics)

リアル 2 (ヤングジャンプコミックス)

リアル 2 (ヤングジャンプコミックス)

井上雄彦のバスケットマンガ。戸川と野宮、高橋の三人が主人公として扱われている。それぞれバスケをやる動機があるんだけど、それが実に丁寧にエピソードが描かれていて実に説得力がある描写になっている。リアルにしろバガボンドにしろ、スラムダンク終盤の絵のレベルよりもすっかり高いレベルの絵になってて、俺としては「ああ、もう作者は絵に関して、大きな何かをみっけたんだなあ。良かったなあ。」と思うばかりだ。無論、絵と内容がマッチしていないとマンガは有機的に機能しない(例えば井上絵でナニワ金融道やっても、それは機能しにくいわけで)。しかし井上マンガには井上の絵が最適だ。連載速度が遅いから、前のエピソードを忘れがちになってしまうんでこれは単行本向きかも。最近の週刊誌のマンガというのは週刊だと非常にテンポが早いから、「週刊誌に掲載する」という意識で描かれている。ゆえに単行本読みすると魅力がちょっと減少してしまうマンガが少なからずあるが、井上雄彦のマンガは文句なく単行本で読む価値ありまくりだ。A-