アクメツ 1〜8巻 脚本・田畑由秋/作画・余湖裕輝

アクメツ 1 (少年チャンピオン・コミックス)
少年チャンピオン誌に連載されている、悪者ぶっ殺しマンガである。すげーわこれ。8巻まで出てたの知らなくて、マンガ喫茶で読み漁っていた。ごく普通の男子高校生、迫間生(ショウ)が、『違う場所に同時に存在する事ができる』『死んでも死なない(生き返る、というよりも同時に複数存在することができるので、実質的に死なないに等しい)』という特殊能力を身につけたことにより、悪を滅する男「アクメツ」となり、日本を良くするために、悪徳政治家や天下り官僚を次々に「悪滅」していくというものすごい作品。出てくる悪人がほんとに「アクメツ、こいつらぶっ殺していいよ」と感情移入することができるくらいまたものの見事に悪人なんだなこれが。1巻のアクメツ初登場のときも、倒産寸前の中小企業に資金貸付をちらつかせて、娘を人身御供として差し出させて変態的行為をするというヤツが敵役だった。ツラが非常にいやらしい悪人であった……。あと、暴走族に「バイクに命賭けてるんだったら、それ相応の覚悟を見せやがれ!」と暴走族を拳銃で撃ちまくり。この作品における、ある種の爽快感というのはただ事ではないものがあるかもしれない。後のほうの巻では、お約束のように「ニセアクメツ」とかも出てくるよ。
また、作者自身も「アクメツの主張すらも疑って読んで下さいね」という注意を巻頭でしており、このあたりしっかりと少年マンガであり安心感がある。というかかつての小林よしのりのようであるなー、ははは。マンガ的ハッタリ、画力、脚本(ストーリー?)も申し分ない。A