日本オタク大賞2004  唐沢俊一 岡田斗司夫 日本オタク大賞実行委員会

日本オタク大賞2004

日本オタク大賞2004

「その年1年間にあったオタク的なあれこれを総括しつつ、その中で大賞を決めよう!」というコンセプトの元で設立された(私設)賞。注釈がものすごくたっぷりあり(全ページの4分の1くらいは注釈じゃなかろうか、と思うほどだ)、濃いオタクじゃない人でも読み応え十分。むしろ話し手の人々は濃い層じゃない向けにもプレゼンが出来る人たちなんで、そのあたり安心して読めるんじゃないかと思う(でも濃いほうがさらに深読みしたり邪推できたりするので、楽しめる幅は広がりそうだとは言える)。価格に比して文字情報、付加情報がタイヘン多いので活字好きの人にも読み応えがある。「オタク話を延々するぜ(聞くぜ)!」というトークなんで、ダラダラ感があるのは否めないが、まあその分、話言葉なので読みやすい結果になってるんじゃないかなー。
構成は

イントロダクション~ご挨拶 ’02年12月~’03年2月
萌え
’03年3月~’03年5月
HDD/DVDレコーダー
’03年6月~’03年8月
ガンダムSEED現象
’03年9月~’03年11月
エンディング~授賞作品発表

という具合になっており、月ごとのオタク的ニュースを語りまくっていく形式になっている。ネットをよく見てる人なら「あー、あったあったこれー」という感じになっております。ガンダムSEEDはあまり見てないんだけど、岡田氏も同じく見てなかったらしく、「見ずに語る(ちゆ12歳だけチェックしてそれでOKとした)」という大技を披露している。このあたりの「物事に対するスタンスの差異」も、ファンにとっては楽しめるだろうと思う。B+