ドラえもんの新声優決まる

ドラえもんの新声優陣
水田わさびドラえもん
大原めぐみのび太
関智一スネ夫
かかずゆみ=しずか
木村昴ジャイアン

ジャイアンの人が14歳(中学生!)ってことで下手したら今後50年くらいジャイアンの座を守るわけですかね。いやはやなるほどというかホーというかフウンというかヘエというか、そんなスタッフになりました。

水田わさび(30)に決定。女性ながら男の子のような、ちょっとつぶれた感じの声の持ち主で「(抜てきされて)号泣してしまった。かわいらしさをモットーに頑張って演じたい」。

文末の「。」が違和感ありますけどまあ引用です。待ってくれえー。ドラえもんのモットーはかわいらしさじゃないだろぁー! 強いて言えばかわいらしさはドラミとかミニドラ的要素なのであって、ドラえもんは必ずしもかわいくない。誤解があると良くないので細かく書くと、この場合、かわいい=良い、かわいくない=悪いという価値観では全くない。確かにドラえもんという物体を造形的に見てみると、二頭身だし全体に丸みを帯びているしネコ型だしよくニコニコしているし、そういう点がアンパンマンピカチュウ的なかわいさを持っているという点は首肯できる。つまりビジュアル上の問題では、一定のかわいさはある。

しかし、声という内面の発露である観点から見て、「ドラえもんは性格がかわいい」のかというと、必ずしもそんなことはないと思う。欲深だしわりと諦め早いしが嫉妬深いしライトにスケベだし。もちろんそういう点がかわいいと言う、いわばメタ的なかわいさをもって上記発言があるならわからないでもないが、犬猫ハムスターみたいな天然一義的なかわいさではないと思うんだよなあ。のび太だって「ドラえもんがかわいいから」一緒にいるわけじゃないでしょ。「かわいいから愛でる」というのはフラットな関係ではなく、一方的な印象がある。7巻以降、のび太にとってドラえもんは、自分のさえない未来を変えるためにやってきたお助けロボという役割がメインの存在から、かけがえのない親友になっているのである。かわいいだけの存在ではなく、自分の部屋の押し入れにドラえもんがいない(いてほしかった)僕たちのかけがえのない友達たるドラえもんを演じて欲しい。新声優陣の成功を、心から祈る次第である。