映画ドラえもん ぼく桃太郎のなんなのさ/ザ・ドラえもんズ 怪盗ドラパン 謎の挑戦状! DVD

「ぼく桃太郎のなんなのさ」が未見だったので観ました。作画はさすがに古いんですが、何よりドラえもんたちに躍動感があった! 末期大山ドラの「活力」の不足はこの作品と相対的に比較しても、かなりきつかったことは否定できないなあと思います。原作はバケルくんが出てきてたのですが、アニメ版の本作は純粋にドラえもんの登場人物だけで話が進んでいきます。うまいこと構成したもんだなあと感心。

昔ののび太の街の写真になぜか桃太郎が映っていた! そして倒れていたオランダ人も、桃太郎らしき写真を持っていた! その謎を解くために、ドラえもんのび太たちはいつものようにタイムマシンで昔の時代に……というストーリー。これ、映画の予告編もDVDに入ってたんだけど、それ観たら予告の時点で既に「なんとのび太くんが、桃太郎に!」とか言っちゃってて笑った。いいのかそれで(いい!)! 途中から出てくる鬼のキャラクターは、演出も相俟ってかなり怖いです。そりゃ子供はびびるわ、と思った。

全編通じてキャラクターがイキイキと動いてるのが本当に嬉しかった。藤子ギャグというか2コママンガ的なテンポの良さとキレのあるギャグもしばしば入っていて実に素晴らしい。これもリメイクしてもいいんじゃないかなあ。アニメ版の方で、夏休みだよドラえもんとかそういう特番のときにでもやったらナイスなのではないかと思う。

ドラえもんズ」もけっこう面白かったです。サブキャラがいっぱい活躍するのがいいですねえ。ドラリーニョが頑張ってた。ドラリーニョの声のニュアンスは今のわさドラに雰囲気が似ているなあ。そしてドラパン役が神谷明さんで、ケンシロウ毛利小五郎を思い出させる。この神谷さんの演技が流石としかいいようがない出来で、ヒネた悪役っぷりがものすごくカッコイイ。そしてドラパンも味方になって、最後は皆で協力して敵を倒す、というのもヒーロー戦隊っぽくて燃えますです。良作。桃太郎のなんなのさB+、ドラえもんズB