ハチミツとクローバー 8巻 羽海野チカ

ハチミツとクローバー (8)

ハチミツとクローバー (8)

竹本くんが帰ってきて、森田さんもいて、真山と山田さんと理花さんと野宮さんがアレコレするのが中心の巻ですな。なんとなく、ゆるやかに結末に向かっているような気がする展開ですなあ。野宮さんもこれまでの印象に比べて、格段にカッコよくなっていた。これは、この熱さはもう少年漫画の主人公ですよ! 9時間かけて鳥取から車で来たらそりゃぐっとくるさ。あと青春スーツ再装着完了には笑った。

恋愛というのは、自意識的には気恥ずかしい側面のあるものよな! というものなんだろうなあ。高すぎるプライドでは恋愛できんし、低すぎるプライドでも卑屈になる。恥ずかしさを自覚しつつもそれを受け入れることが重要なのかもしれない……(でも山田さんは基本的に自分のモテ状態について自覚があんまりなかったし、そこがいいという反面、ちょっといい加減にしろよという意見もあるだろうと思う。まあ最近は野宮さんのおかげで成長著しいので喜ばしいことだ)。

ノローグ挿入シーンも、初期に比べてかなり発達してきてるというか洗練されてきているというか、うまくなっているなあと思った。やや大きめのコマをモノローグでパンパンと切って割るのは雰囲気にもマッチしていていい演出だなあ。

気になった点としては、野宮さんがこれまでの恋についてちょっと語るシーンで、相手を傷つけることが前提の恋愛をしていたということが伺える部分があるんだけど、これまでの展開の中でそんな伏線なかったと思うしけっこう唐突な辻褄あわせに感じた。

さて、後は山田さんと野宮さん、森田さんとはぐかあ。竹本くんは……。あ、森田さんのお金を稼ぐ理由みたいなのもチョロっとでてきてるけど、全貌はまだいまいちわからないなあ。A