涼宮ハルヒの憂鬱 谷川流 いとうのいぢ

涼宮ハルヒの憂鬱」シリーズ第1段である。全てはこの物語から始まった! ということか。僕は読む順序がけっこうめちゃくちゃだったが、時系列的にはこれを除いて特に違和感は無かったから良かった。この巻はキョンが高校に入学してくるところから始まる。なるほど……。そこで同じクラスになったハルヒと出会い、ちょっと興味を抱いてしまったばかりにハルヒに半ば無理やりSOS団を作らされ、手伝わされまくる。部室が必要だということで文芸部部室を占有し、先にいた文芸部員の長門SOS団に一方的に加入させる。さらに巨乳萌え担当といわんばかりに朝比奈みくるが無理やりつれてこられ、書道部を辞めてSOS団に。キャラ見せもあるとはいえ、ここまでなかなかのスピードの展開。しかも強引。すごいぞー。そして転校生担当、古泉も加入。晴れてSOS団は主要メンバーを揃えたり。さらにコンピューター研究会を極悪な手段で脅し、最新型パソコンも1台ゲット。まあコンピ研部長もみくるちゃんの乳にグワっと接触することができて、幸福といえば幸福だったのではないでしょーか……とはいえパソコン1台と引き換えは辛いか。わはは。
で、その後ほぼいきなり3人の秘密を聞かされた後、さらにいきなり事件発生、キョンは委員長にぶっ殺されそうになるのであるな。怒涛の展開だなあーこりゃ確かに面白いわ。そこに長門がなんだかよくわからない力で登場し、大バトル勃発。それが終わったかと思いきや、キョンが寝てる間に閉鎖空間へと舞台が移動。神人大暴れ。キョンハルヒにあることをして、閉鎖空間から脱出することに成功する(アニメ最終回!)。ヒントが白雪姫ってのがベタ過ぎるぜ。でもそれがよいのだぜ。
登場人物のキャラ立ち良し、ハッタリ良し、風呂敷の広げ具合良し、挿絵イラスト良し、ときめき成分良しという快作。ハルヒのパワーで強引に物語が進んでいくところはキャラ頼みのきらいもあるけども、それはあまり欠点とは見えないしむしろキャラの魅力が存分に生かされた結果だろう。いやーまた読み直したいな。これからのシリーズ展開も楽しみです。やっぱ僕は長門さんが好きです。素直クールってほぼこれじゃないですか。ええ。A