孫が読む漱石 夏目房之介

内容(「BOOK」データベースより)
明治の文豪・漱石の孫である著者が、初めて偉大な祖父に向き合った大好評既刊『漱石の孫』発表から3年…今度は漱石が残した名作群の批評に初めて挑む!現代を代表するマンガ批評家である孫は、祖父・漱石の文学をどう読むのか…。

戦後大衆、現代人である筆者から見た明治の文豪、夏目漱石。単に三代目、孫という視点というよりは、そういった戦後教育を受けて育った平成の時代に生きる筆者から見た漱石、というもので、なかなか面白かった。僕は夏目作品は「吾輩は猫である」「夢十夜」「三四郎」「坊ちゃん」「こころ」しか読んだことがなく、他の作品のあらすじを知ることができて興味がわいた。言ってみればこの評論は「ものすごく良質の解説」でもあろう。現代女性からみた場合、批判の対象になりそうな主人公とかもいてふむふむという感じ。B