神戸在住 9巻 木村紺
- アーティスト: 木村紺 講談社
- 値段: ¥ 540
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まあそれはそれとして、その他の家族ネタ、日常ネタ、学生生活ネタ、友達ネタ、阪神大震災関係を取り扱ったエピソードなどは非常に良質の物語を提供し続けてくれたように思う。序盤〜中盤によく出てきたキャラクターはあまり登場しなくなってしまってそれは少し寂しいけれども、交友関係のゆるやかな移行、というのは職場やクラスの変化などなどでしばしば我々も経験するところなのであります。
この9巻は、7巻が憧れの人の死を描いていていて非常に重かったのと比較して、ちょっと軽めでおだやかなエピソードが多く構成されている。主人公はまもなく大学卒業を控え、自分の人生の進路を色々と考えていくところなど、多くの人の共感を呼ぶところのものなのではないでしょうか。
あと、この作者は生活の中の音をとらえるのが相変わらずすごくうまくて、色んな音をマンガの中で表現している。そういうささやかなところを読んでいくのがとても楽しい物語である。次の巻で完結。寂しいなあ〜。でも僕は10巻くらいできれいに終わる中篇作品が大好きなので、長さ的にはいい感じだと思う。B+