よつばと! 7巻 あずまきよひこ

よつばと! 7 (7) (電撃コミックス)

よつばと! 7 (7) (電撃コミックス)

表紙をとると牛写真が出てくる。相変わらずかわいく楽しく愉快なマンガです。高値安定。作者のマンガ内での時間の支配の仕方っていうのはほんとにうまい。1話目で糸電話をよつばの家の2階に投げ入れるところなど、みうらがぬいぐるみに縛り付けて投げるところで10コマも使ってる。そこから振り込め詐欺へ行くテンポは早く、リズミカルに読める。最後の顔文字は吹いたよ。

ケーキを作る「ぱちしえ」の話も、冒頭トンボを見つけて捕まえようとするよつばを8コマかけて描写している。こういう緩急がたまらなくうまい。で、しまうーと出合って場面転換で風香の家に。そこから3ページかけて3人のやりとり、で、次にケーキ作りの背景が描かれる展開。こういう風に並べると、大きな場面転換や小さな場面転換を含めて2,3ページの連作ショートコントみたいなマンガになってるんだなあと思った。「おつかい」はよつばの表情がくるくるくるくると変わって非常にかわいらしい。最後のコマはその次が連想できてまた笑ってしまった。こういう「アフター・ザ・オチ」を読者に思わず想像させてしまう漫画家というのは実にうまいし好きだ。『ドラえもん』もそういう「この後どうなるんだよ!」とつっこみたくなるネタのエピソードが多いし、いや、いいですなあ。

牧場に行く話では、ジャンボとやんだとよつばのやりとりが物凄い面白い。164ページでシートベルトしめてなかったけど、次のページで何気にシートベルトちゃんと着用してるのも細かい。いや、よく出来ていて大好きな作品です。A-