折り返し点―1997~2008 宮崎駿
折り返し点―1997~2008 | |
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こちらは522ページの大著。これも講演やインタビュー、対談などの詰め合わせ。凄いボリューム。11年前のもののけ姫から、今年公開のポニョまで4作品についての話を中心に構成されている。といっても、ポニョについては割かれている割合は少なく、もののけ姫、千と千尋、ハウルで8割以上かな。もののけ姫と千と千尋については特に深く言及してる部分が多々あって、宮崎駿の思想や作品のコンセプトを理解する一助になる。
でもまあ、その間にあったジブリ作品にはほとんど触れられておらず、ゲド戦記に至っては「原作者に会いに行った」くらいしか情報がない(笑)。本人的にも関わりたくない黒歴史なんだろか……。
あと数年前にできた、三鷹の森美術館、これについてかなり語ってたのは面白かった。今は写真撮影禁止になってるんだけど、その理由であるとか、これからどういう美術館にしていきたいのかとか、かなりなるほど感あふれるものだった。そういえばジブリ社内にも保育園が出来て、それは以前プロフェッショナルにも出てきてたんだけど、ハヤオは子供に希望を感じて、子供もつまらない大人になっていることを十分認識していながらも、それでも子供が好きで子供に希望を持っているんだなということがよく分かった。A