最後の「ああでもなくこうでもなく」そして、時代は続いて行くー 橋本治
最後の「ああでもなくこうでもなく」―そして、時代は続いて行く | |
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寝る前に読んでたらハマってすぐ読了した。これで時事論評は最後にするという宣言があるので、もうこの人の時事論評を読むことが出来なくなるのは本当に残念。ネットで情報を発信しない主義の人なので、ブログも期待することは出来ないしなあ。
橋本治は今の自民党の勝海舟みたいな立場になるべきだった人かもしれない。けど本人は行政や立法もろもろに伴う「政治的活動」そのものには興味はないんだろうなあ。日本のリーダー論でも書いてあったが、「じゃあさ、あなたがそれをやんなさいよ、ねェ」という橋本さんの声が聞こえてくるようである。まだ60歳くらいで、小沢一郎より若いんだよな……。安倍晋三、小沢一郎と民主党論は今まで読んだ各種論評の中で最も「しっくりくる」ものだった。プランBがない男、安倍。なるほどなあと。
あと、沢尻エリカ、亀田兄弟の謝罪会見という話で「謝罪とは何か」「謝罪会見とは何か」ということをここまで深く掘り下げた文章は読んだことがない。そういえばイロモネアのピンモネアで、ラストのステージが「謝罪会見」なんだけど、あの場でボケることの笑いっていうのは、従来の芸能人等による謝罪会見が、どこかしら非常に滑稽な要素を含むシステムである、ということを強く示唆していると思う。うーん、思考の骨に組み込みたい一冊。A