男子のための人生のルール 玉袋筋太郎

男子のための人生のルール
男子のための人生のルール
理論社 2006-12
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内容(「MARC」データベースより)
ひとは、男に生まれるのではない。男に「なる」のだ-。自らのからだやコンプレックスとの向き合い方、人との関係のいちばん基本の姿勢など、玉袋筋太郎が満を持して子どもたちへおくる、最強の「人生のルール」。

とても良かった!

小学生〜思春期の男子に向けた「男子が成長するための、ちょっとしたルール」について。語り口が芸人らしくとっつきやすいし共感しやすい。笑える実体験をベースにしながらも、挨拶や友達との付き合いを通じて、良き人付き合いの方法を伝授してくれる。大人になってもこの本に書かれている事を全部うまく実行するのは難しい。

玉袋と水道橋博士が、殿(北野武)への感謝の気持ちをあらわすために、年に1回、殿に二人で豪華な料理(むちゃくちゃ高い)をふるまう機会が設けられているという。面白かったのは、その時は殿が「かけだしの若手芸人」という役柄になりきって、兄さんである浅草キッドに頭下げまくりながらごちそうになる、という設定がなされているのだ。「オマエこんないいもの食ったことないだろう、いっぱい食え!(浅草キッド)」「ハイ、ありがとうございます(武)」というやりとりがあるという。俺らのような弟子相手に、そういう役柄になりきって遊んでくれる殿が好きで好きでたまらない、という玉袋。殿の帰り際には、タクシー代として1万円渡すのだが、その1万円入りの封筒は、北野武の家の神棚に飾ってあるという。なんかこの話、浅草キッド北野武も株が上がる話だな〜としみじみした。こんな素敵な師弟関係はいいなと思う。

最終章、親と折り合いの悪い男子に向けたメッセージは、親を乗り越えろと、玉袋自身の父親との確執を踏まえながらじっくり語る。そして終盤の「親との関係」の章で、「子供の頃のキミの笑顔の写真を持っておけ、その笑顔の反対側には、キミの笑顔を嬉しくてたまらない気持ちでファインダー越しに覗いている、キミの親がいるから」という話はなんか泣けた。いい本だったなあ。A