ツレがうつになりまして DVD 堺雅人 宮崎あおい

ツレがうつになりまして。 スタンダード・エディション [DVD]
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相変わらず、堺雅人はアウトプットする表情の数×感情の温度感の調整により無数の演技パターンを生み出している俳優さんだなあと思った。
それにしてもこの人は本当に儚い雰囲気を出すのがうまいというか、なんというか。

大枠として、うつと付き合うという物語なので、観ていてちょっとどんよりするところがある。
そのあたりは、私もネガティブな部分が非常にあるので、いかんともしがたい気持ち。
そして相変わらず宮崎あおいは70%くらいの好みの顔をしている。

堺雅人演じる「ツレ」が「うつ」になっていく経緯はかなり原作の描写よりはしょられているものの、断片とサジェスチョンはうまく演出されている。
そしてうつの行き着く果ての一つのバッドエンドである自死も作中で描かれている(堺・宮崎という俳優の持つ独特の「軽やかさ・軽さ」がシーンの重々しさを随分と緩和してしまっているが)。

仕事で忙しくイライラしているハル(宮崎あおい)を見て、「遠い存在に感じて」「自分が嫌になった」と語る「ツレ」の心境っていうのは非常によくわかるシーンで、強く印象に残っている。結婚してても遠い距離に感じることがあるという、心の距離についてリアルな感情を揺さぶるシーンを垣間見た気がする。あるある、めっちゃある、という。それはまあ、妻にか限らず両親祖父母や兄弟姉妹にも言えることではあるけれど、配偶者というのはまた違うポジションだからね。

しかし、いいこともいやなことも、面倒なことも、色んなことがあっても、それでもなお、二人で一緒に生きていく、生きていこうという選択肢を「とり続けること」が結婚生活なのかもなと思った。私も日々しんどがっている生活をしているので、妻の存在というのはありがたいの一言では言い表せないものがある。これまでのところ家族になるという選択肢をとり続けていて良かったと思うし、これからもとり続けるだろう。

「うつになりまして」という、うつに限らず、人生には色んなことが起こります。
何かしらの夫婦の危機が起こるという「○○になって」「どうするか」「どう夫婦であり続けるか」ということが大事なんだろうなーと思います。「うつ」そのものの描写は原作のほうが深く重いシーンが多々あり、原作も読むことをおすすめします。B