静かなるドン 85巻 新田たつお

物語は進んで85巻。今回は斉藤さんの活躍が凄まじい迫力。たった一人で鬼州組構成員を相手に大立ち回りを繰り広げる。知らせを聞いた静也は救出に向かうが……という展開。なんだかしばらくぶりにここまで迫力のある抗争シーンを見たような気がする。新田たつおはドラマ作りがうまいなあと感心すること数十回。最終決戦の火蓋は切って落とされた。関西と関東を舞台に一大決戦が始まり、抗争をやめさせようと画策する秋野さんは、さらに大きな秘密の手がかりを掴む。この物語は最後まで付き合うつもりなので、存分に描き切って欲しいなあと思う。1巻ほぼまるまる斉藤さんに割かれたような85巻でした。長いシリーズだけども、マンガ喫茶などで一夜を過ごすことになるなら間違いなくオススメのシリーズだなあ。B+

刀語 第10話 西尾維新

誠刀・銓の巻。おお、これは西尾お得意の会話、問答シーンがかなり多い。というかバトルが問答になっているので必然的にそうなっている。問答、対話により戦闘が進むのは戯言シリーズを彷彿とさせるなあと思いつつ読了。とがめの過去などが色々明らかになり、物語も終盤、あと2冊。最終的な展開の予想は徐々についてきたけども、西尾維新はさらに裏切ってくれることを期待して残りを読みたい。11巻は真庭忍軍の頭領、真庭鳳凰なので楽しみである。B+

リアル 5,6,7巻 井上雄彦

あー。やっぱ面白いなあ。面白いというか、凄いなあ、という物語だ。連載が遅いのだけが残念だけど、単行本でまとめて読むと迫力もボリュームもたっぷりだなあ。スラムダンク終盤以降の絵のレベルを安定して作画しているのに加えて、作劇技術もお見事なものになっている。

多くの登場人物が大きな個性を持って、彼らは彼ら自身の人生に向き合い、あるいは目を背け、あるいは戦う。身体の一部が一生動かなくなる。その事実をどう、いかに向き合うか、描くか。主人公は一応これは車イスバスケで活躍していくであろう戸川君だが、個人的には彼の周囲のキャラクターに強く感情移入してしまう。もちろん戸川君も過去編で父親との関係や陸上との出会い・別れなど相当深くエピソードとして描かれていたわけだけども、うーん、何で僕は周囲のほうに目が向くんだろうかな。

戸川君は虎さんという人物と出会って車イスバスケの道に進むきっかけを得て、そこに目標を見出した。そういう幸運な出会いっていうのは、ほんとに運というか、運命というか、偶然なんだけども、虎さんと出会わなかった第二、第三の戸川君、というのを想像すると、何とも言えない心境になってしまう。

戸川君のように、男前の顔面を持ちバスケットという道を見つけて、日本代表(候補か)に選ばれるというレベルの才能(と努力ができる思考)があるのとそうじゃないのとでは、色々違うのかなと思ったり。まあそれは障害のあるなしに関係ない話でもあるけども。作者がこれからこの物語の魅力あるキャラクター達に、いかなる人生を思い、これから描いていくのか。定点観測的にこれからも読みたい。B+

リアル (6)

リアル (6)

リアル (5)

リアル (5)

R-1ぐらんぷり2008 決勝戦

R-1GP2008公式サイト

記号は個人的予想

あべこうじ(吉本興業 東京) △
芋洗坂係長(トリガープロモーション) -
COWCOW山田よし(吉本興業 東京) -
世界のナベアツ(吉本興業 東京) ◎
土肥ポン太(吉本興業 大阪) ○
鳥居みゆき(サンミュージックプロダクション) ▼
中山功太(吉本興業 大阪) ▲
なだぎ武(ザ・プラン9)(吉本興業 大阪) ○

最後に残るメンバー的には妥当な結果になっている気がする。世界のナベアツは3の倍数のすごいバージョンとかなのか、あるいは音楽ネタなのか。あべこうじってエンタで初めて見かけたときよりもかなり技術が上がってるので2年前くらいからけっこう好感を持って期待している。昔のR-1で披露した、スパイラルする天丼ネタ漫談はムチャクチャ面白かったんだよなあ。鳥居みゆきって凄いと思うし言葉のチョイスのセンスが大変優れていると思うんだけど、個人的に芸風が見てて疲れてしまう。今のバラエティ業界って「面白い芸人」より「楽しい芸人」のほうがテレビ受けする風潮があるけども、こういう大きなグランプリでは果たしてどう評価されるのか気になるところではある。土肥ポン太はオールザッツのカメラマンネタがホントに凄くよかった。中山功太は「対義語」ネタのようでこういうのってドカドカ受けるタイプとはちょっと違うような気もするが、どうなるだろうか。予想は書いたけど上位3人はあまり差がつけられない。

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