ゴーマニズム宣言スペシャル 戦争論3 小林よしのり

アメリカについてどう思うか!? そしてその先には何が見える!? ということを読者の胸ぐらつかまえてでかい声で語りかけるマンガであった。というと聞こえが悪いかもしれないからキチンと書くと、すごく面白い力作であったと思う。ひらすらに情報量を多くして「濃く」したけれども言いたい事がバラバラになりすぎた感のあった「戦争論2」とは異なり、ビシっとまとまって思考と持論を展開している。よしりん嫌いの人は彼の口調とか強引な論理展開が嫌いなんだろうかなと思うんだけど、まずマンガとしては凡百のマンガ家の描くマンガよりも数百倍は面白いということを認識したほうがいいんじゃなかろうかなあ。まあ本作は基本的に、「読んで自分の頭で考えるマンガ」であります。ただ、知識をどう出すかという点で、小林よしのりの描き方には出し方に偏りはあるものの、それはちゃんとリテラシーとして読み解かないといけないなあ。
ネットには色んな感想があった。
http://www.jimmin.com/2001a/page_025.htm
http://www.f7.dion.ne.jp/~moorend/dokusyo_03_7.html
http://red.ribbon.to/~kiriko/reviewc3.htm
個人的にはすぐ上のキリコさん(地球儀の螺旋 http://red.ribbon.to/~kiriko/)の感想と、感覚をほぼ同じくするものであります。少なくとも値段分の価値は間違いなくある。A

余談だけど、キリコさんの大長編ドラえもんレビューはめちゃくちゃ面白いです。すごい。