晴れた日は学校を休んで 全1巻 西原理恵子
うおお、早く「脱税できるかな」が載っている「できるかなシリーズ」最新刊が読みたいぜ! というのもあるが、マンガ喫茶でこれ読みました。学校モノ、ですね。中学生くらいの女の子が主人公。学校には何があるのか。何もないじゃないか。晴れた日は学校を休んで外でぼんやりとしようよ。そんな風な思いが叙情的な絵、文から強く伝わります。学校の壁に落書きすることでしか出せない「自分の声」。そこへのほのかな賛同という暖かさ。まあ学校なんてものはめっちゃくちゃな才能があれば(例えば「西原理恵子という才能」であるとかサッカーめちゃうまとか将棋ばり強いとか)わりかし不必要あるいは邪魔なだけなものになる場合も多々あるよなあと思った。
話はそれるが僕は中学生の頃に「不良」という「辞めるまでふっきれられず、在学するメリットを享受するために学校に在籍しているクセにワガママに教師にはむかう人間」というのがよく理解できず「そんな態度とるくらいなら学校やめりゃいいのになあ。その方が彼にとっては楽なんじゃないか?」と思っていた。ああいう感覚なあ……。首尾一貫しない態度はかっこ良くないね。
で、マンガの絵だがこれはもうお見事。素晴らしき西原ワールドです。絵で泣けるよなんかさあ、もう。うるっとくる。で、練りに練られた渾身のネーム。泣くね。セリフの言い回し、表情とのバランス、すごいわ……。A