陰陽師 太極の巻 夢枕獏

陰陽師シリーズ最新刊、かな。清明と博雅のやりとりの面白さが平安時代と現代を妙にシンクロさせていて楽しい。しっかし「呪(しゅ)」というテーマでよくこれだけの読み応えのあるお話をたくさん創れるもんだなあと感心する。改行がすごく多いので、テンポよく読めるのもいい。僕は2時間ちょっとで読了した。陰陽師の面白さの一つに、毎回毎回別に清明がなんか必殺の大技! みたいなのを使って事件を解決しているわけではないというのがある。本当に「ちょっとしたこと」で解決してしまう短編もある。んでもって読んでて「おお〜」とか「なるほど〜」と感心してしまうのである。楽しい平安版シャーロック・ホームズだ。A-