漱石の孫 夏目房之介

夏目漱石の孫であるところの筆者が、「漱石と自分」というテーマで書いた文章。僕にとっての夏目さんは漱石の孫である前に、わが国が有する第一級のマンガ研究者であり、日本有数のマンガ分析家として、マンガ文化に多大な貢献をした人である。その夏目さんが、自分の祖父としての漱石、他者としての漱石という存在が自分の人生でいかなるものとして存在していたか、ということをこの本ではたくさん書いておられる。途中、マンガ論も出てきてマンガ読みであり同時に漱石も好きな僕にとっては非常に楽しめた本であった。A