仮面ライダーSPIRITS 1〜5巻 村枝賢一・石ノ森章太郎
伝統の等身大ヒーロー、仮面ライダーの物語。舞台設定は、テレビ版の物語の後の時代となっている。歴代ライダー達が世界各国で悪と闘う姿は、仮面ライダー世代では全く無い自分でも、震えるほど燃える。「変身!」のポーズは本当に、心に風を感じるがごとくすさまじい迫力。考えてみれば、人間が全く別の容姿に変わるというのは、すさまじい現象なのである。それを「大いなるカッコよさ」というフリカケをして見事に描いた作者はマジですごいと思う。
そして悪の手先及び悪の組織が、本当にムカつくくらいの悪役っぷりを発揮しているので、純粋に読者の「正義スピリット」が燃え盛る。「頑張れ!! ライダー!」と応援したくなることうけあいである。
燃えるマンガでは先日から色々と書いている島本和彦マンガも燃えるのだが、あちらの燃える熱血魂というのは、「そう描く事によって生じる笑い」をも巨人の星的に描いているものであり、一定のギャグ風味がある。それに比べるとこの仮面ライダー、究極的なまでに「カッコよくマジ燃え」なのである。償いの右腕を持つライダーマンの悲しみや、他、歴代ライダーの背負っているものも余すところなく描き尽されているのである。続刊でこれらのライダー達が全員集結するのかなあと思うと、もうそれだけでワクワクと期待して燃えるのである! A