壬生義士伝 DVD
- 出版社/メーカー: 松竹
- 発売日: 2003/06/25
- メディア: DVD
- 購入: 2人 クリック: 205回
- この商品を含むブログ (122件) を見る
いやあ、これもまた実にシブ素晴らしい新選組作品ですなあ。吉村貫一郎(中井貴一)と斎藤一(佐藤浩市)がメインなんだけど、沖田宗次役の堺雅人も狂気の演技をしていて凄かった。あと、ひそかに三宅裕次も好演していたように思う。吉村貫一郎については水木しげるのマンガで少々読んだくらいなんだけど、そのときよりもやっぱり人物造型が細かくて味わい深くてバックグラウンドを構築していった結果の人格として映画になっていたので完成度は非常に高いと思う。「医者のところに子供を連れて来た斎藤→医者との会話→新選組時代の回想→医者との会話→吉村についての回想→……」という流れで所々妙にブツ切れで話が進んでいくのは慣れるまでちょっととっつきにくかったけど、慣れたら全然苦にならない。
物語の序盤では、武士らしからず、ひたすら生に執着する吉村を憎んでさえいた斎藤であったが、終盤、吉村に「生きろ」と言った斎藤はやはり人間であり情のある一人の素晴らしい武士であった。そして序盤では「何が何でも生きろ」と人に言ってた吉村は、自らの義のために決死の戦いに向かった。吉村もまた、家族のため、義のために生きた素晴らしい武士であったと思う。
あと、特筆したいのはやはり音楽だろうか。久石譲の音楽がもう各シーンを盛り上げる盛り上げる。大盛り上がりである。ゴージャスである。音楽と映像が最高潮の合致をしたシーンは必ず心にグっときて涙がガっと出てしまう。トータルとしてすごく面白かった! B+