愛のさかあがり 上下巻(完結) とり・みき

愛のさかあがり (上) (ちくま文庫)
愛のさかあがり (下) (ちくま文庫)
ちくま文庫でした。なんか学校の図書館になぜかあったので、借りてきて読んでみた。とり・みきのエッセイ的なマンガです。平凡パンチに連載されていたのがもうかなり昔のことなので、時代背景など僕にはわからないものも多々あったが(例えば原田知世が出てくるのだが、僕は彼女の最高潮時代を知らないわけで)、工事現場で頭を下げている人形を探すネタや、読者の投稿をもとに痛そうな絵を描く「イタい話」シリーズはかなり面白かった。事故で下唇が薄皮1枚で繋がっていた子供の話とか、カミソリで歯磨きして口の中が血だらけになった男の話とか、そういうのを実にうまく絵にしてて、コミカルなタッチなんだけどものすごく「イタそう」なのがダイレクトに伝わってきた。歴史に大きく残るタイプのマンガではないけど、電車の中で読むとかそういうシチュエーションにおいては最強系のマンガだった。B