スタッフも総入れ替えされるドラえもん

ドラえもん、スタッフも総入れ替え ハイビジョン映像に
とのこと。ああ、ああ、ああ。全てがかわっていくなあ。今日は藤子・F・不二雄先生の誕生日。ドラえもんを取り巻く状況は、刻々と変化している。ひょっとすると、今後ドラえもんは僕らの知る「あの」ドラえもんではなく、「ドラえもんに極めて類似した何か別のもの」になってしまう可能性があるかもしれないとすら思った。ドラえもんイデアの変化、あるいは喪失。しかし、希望はあるといえばあるのだ。

同局の早河洋常務は「これからの25年を見据え、原作者の藤子・F・不二雄さんがドラえもんに込めた『友情、努力、希望』というテーマを改めて見つめ直し、原点に返ることを関係各社で確認した」と説明した。

「原点に返る」。これはすごくすごく重い言葉だ。安易に口にしてはいけないとすら言える。ゆめゆめ忘れることなかれ。友情、努力、希望、なるほど確かにドラえもんにそういう要素はある。しかし、基本的に原点とはてんとう虫コミックス第1巻のドラえもんを言うのではないか? ずんどうでモチが好物でジャイ子は「ブス」として機能し、ヘリコプターは背中につけるんだぜ! のび太のママもパパも親ばかでのび太にはアマアマで、ジャイアンは凶暴性を存分に発揮し、しずかちゃんもスネオも余裕でのび太を小ばかにする。ここまでやっちゃってください。もちろん、そこからドラえもんの世界がどんどん発展した結果として、キャラクターの造型が変わっていったり、調整されることを厭うものではない。……と、形から入って書いたけど、本質的にはアナーキーさすら抱合した「極めて高いクオリティのエンターテイメント作品」、というところが原点なのではないかなー。

うーん、なんか現在の妙に生ぬるく教育的、道徳的であるテレビドラの流れからは真っ向からぶつかるものを想定してみたが、本当に本当に応援するので頑張って欲しいと思う。なぁに、ドラキチ(ドラえもんに極めて強い思い入れを持つフジコビト、あるいはF先生の魂の継承者のこと。中日ファンであるかどうかは問わない)が2,3人いれば絶対大丈夫だ。「ドラえもんとはこういうもんじゃああああ!」という脚本を書いて、監督が入魂の一撃でまとめたら、凄まじく素晴らしいものができると確信している。頑張れスタッフ。

夢と希望を持ってラジカルであれ、ドラえもん。作画の人も原点に返って、ドラえもんのヒゲは顔の外に出しちゃってもいいぜ!

こういう変わりゆくドラえもんに関して藤子不二雄atRANDOMでは実に的確な考察がなされていてさすがだなあと思いました。