ドラえもん商法

『もっと ドラえもん』について少々。
なんだかなー「単行本未収録作品」というファン、マニア、オタクにとっての黄金コンテンツを、ちょいちょいと小出しにして商売するのは売るための手法の一つなんだろうけど、こと藤子・F・不二雄という世界遺産あるいは国宝級コンテンツに関してもそういうことをされ続けるのはちょっとやるせないです。

正直なところ、未収録作品ばかり集めた単行本シリーズを新たに発刊して、もう「マンガ作品としてのドラえもん」は全部出してしまうか、あるいは未収録作品は出版社からオフィシャルにはもう絶対出さないように鉄壁にするか、いっそのことどっちかにして欲しいとすら思う。確かに未収録作品も面白いに違いないので、読みたいのは読みたいんだけどさ。

「もっと ドラえもん」はオマケにフィギュアがおまけにつくらしいんだけど、

すべてアニメの新設定から描き起こされた原画に基づく完全オリジナルです。


うーん……あんまりいらんわ、そんなん……という感じ。これも若干萎えてくるわけです。わざわざフィギュアを企画する、そういう労力を使う意欲を、なぜF先生の原作ではなくアニメの新設定の方に向けるんだろう。いやね、そりゃ2006年の新作映画に向けて、ということはわかりますよ。しかし2006年の成功を願えばこそ、むしろ原作を使ったほうがよくないかなーと思うのです。原点を大切にしよう。いつの日か、原作の初期のドラえもんを子供が読んで「こんなのドラえもんじゃない!」と言う日が来るのだろうか。それの是非はどう問われるのだろうか。