関ヶ原 全巻 司馬遼太郎
- 作者: 司馬遼太郎
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1974/06/24
- メディア: 文庫
- 購入: 7人 クリック: 29回
- この商品を含むブログ (76件) を見る
- 作者: 司馬遼太郎
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1974/06/27
- メディア: 文庫
- 購入: 5人 クリック: 18回
- この商品を含むブログ (49件) を見る
- 作者: 司馬遼太郎
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1974/07/02
- メディア: 文庫
- 購入: 4人 クリック: 11回
- この商品を含むブログ (48件) を見る
そして三成の石高の少なさゆえの苦労は読んでいて非常にやるせなかった。20万石程度の大名が、250万石の大名たる徳川家康を大向こうに回して、頭脳を駆使して挑む姿は悲壮でもある。「豊臣の恩」という観念で動く三成と、「利と害」という現実で動く家康。2人のこの違いは、人を引き付ける魅力の差異にも現れた。
三成と家康が主人公のようなものなので、2人の描写は当然多いのだけど、その他の家来、大名もダイナミックに数多く描かれていて素晴らしいです。特に黒田如水、島津家、島左近、加藤清正、福島正則、直江兼続あたりは分量を割いて描かれていたように思う。後半から終盤にかけて、長い期間の連載だったためか、同じような描写が何度も出てくるのにはちょっと飽きてきた(例としては、黒田如水が秀吉の次に天下を取る男であると秀吉が言った、というエピソードなど5回くらい出てきた)けど、最後まで楽しく読めた。A−