放浪息子 志村貴子 2，3巻

女の子になりたい少年・二鳥修一と、男の子になりたい少女・高槻よしの。この二人を中心とした物語。2人は小学生で、どんどん周囲の世界が展開していってる状況。志村貴子の丹精できれいな絵と、世界に対するニュートラルな視点が素晴らしい。ニュートラルな視点というのはともすれば登場人物に対して非常に残酷なものになってしまう可能性をはらんでいるが、本作はそこまでエグくない。しかし、「人間の、他の人間に対する理解」というのはたとえ何歳であっても難しく大切なものなのだなと思う。
2，3巻を読むと、小学生でウザイことをするガキ（小学生だからガキなのは仕方ないが）って、本当にウザイなあーと思うのでした。プライベートなことが描かれてある交換日記を勝手に触るだけでももうどつきまわしたくなるよね……。A