カバチタレ! 20巻 田島隆 東風孝広

カバチタレ! (20) (モーニングKC)

カバチタレ! (20) (モーニングKC)

ウッ、また買いそびれがある……。19巻と16、巻まだ読んでないぞ。
さて20巻。母子家庭の親子のところにちょっとしたアクシデントが元で知り合った田村が、養育費等で交渉したりあれこれする話。毎度毎度ねっちりとしたエピソードで魅せてくれる。民法など勉強している身としては、現実のありうる事件の中で法律がどう生きてくるのか考えながら読んでしまう。絵についてはもうこのマンガにはこれっきゃないという感じの青木雄二の正当後継者になってるし、人間のすさんだときの心を、見事に表情や言動で描いている。必ずしも上手いとは言われないであろうこの絵も、このマンガには100パーセントマッチしていて、非常に魅力的である。逆に乾いた作風の絵を描く人なら、こういう人情とか汗とか涙がグリグリと出てくるマンガにはちょっと合わないだろうなあ。「一番力を必要としているのは、子供たちじゃないか!」という田村の悟りには、読者である我々もハっとさせられる。モーニングの方では最終回を迎えたカバチタレ! ですが7月14日号から「特上カバチ」という続編が始まるそうです。新登場キャラもいるらしく、楽しみだ。B+