ドラえもんプラス スペシャルパック 2 (2) 藤子・F・不二雄
ドラえもんプラス 2 (小学館プラスワン・コミックシリーズ)
- 作者: 藤子・F・不二雄
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2005/07/20
- メディア: コミック
- クリック: 1回
- この商品を含むブログ (27件) を見る
「あーこれ読んだことない!」「これ知らない話だ!」と1巻に続き楽しく読みました。F先生のドラ作品のテンポのよさの魅力の一つは、落語という要素が大きいんだなーというのが見開きのF先生の写真と言葉からも伺えます。2コマで落とす、というか2コマ使って同じ場面で間を作ってギャグにする、という技術においては今なおF先生以上の作家はいないのではないかとすら思う。ボボボーボ・ボーボボはかなり高いレベルでコマ単位のギャグが面白いけど、あれはツッコミの予定と絵の大きさもあるからなあ。硬質でかっちりした絵の2コマでブホっと笑えるのはやっぱりドラえもんをおいて他になしですよ。
「バッジどろぼう」16,17ページに渡る2コマの名シーン
のび太「ほりおこされてぬすまれたの?」
のび太「わかった!」「そのぬすんだやつが犯人だ。」(と、手をたたく)
スネオ「こういうバカなんだ。」(と、のび太を指差す)
の間合いとスネオのセリフはもう完璧ですね。これはスネオのセリフがツッコミになってますが、他にもツッコミなしで、のび太の行動がボケになってて2コマでギャグになってる構成は多々ありますのでそのあたり面白がるのも素晴らしいかもしれません。
他に目を引いたのは、「ドロン巻き物」ののび太の主張。のび太はお風呂嫌いであるということなのですが、その主張が素晴らしい。冒頭3コマに渡って風呂に入らない屁理屈持論を展開。その後怒られるが、最後には「いや、ふろなんかどうでもいいんだよ」「ただ、親だからって子どもにむりやりいうことをきかせようとするのがけしからん!」「だから、ぜったいに入らないんだ!」と熱く自己主張します。わははは。これはあれですなあ、まんが道を読んでいる方ならわかると思いますけども、のび太のお風呂嫌いはきっとF先生の思いが反映されているんですな。まんが道にも、才野が風呂めんどくさいとか言って銭湯に誘われてもいかないシーンがありましたが、ああいうのよくA先生も観察して覚えていたもんだなあ。よっぽどだったのだろうか。非常に面白い。
あとのび太が鼻くそを電球に飛ばすところも爆笑。机に向かってぼんやりしつつ、何気なくいじくってしまうんですよね、鼻って。まあ普通は鼻くそ出てもピンピン飛ばさないもんなんですけど、そこがのび太ですよ。ああもう笑った笑った。事故で口あたりを怪我しているので笑うと痛いんですけど笑った。まあ笑うと細胞の復活が活性化するっぽいのでいいんです。怪我・病気にもドラえもんです。A