よつばと! 4巻 あずまきよひこ

よつばと! (4) (電撃コミックス (C102-4))

よつばと! (4) (電撃コミックス (C102-4))

大人が緻密に、入念に考えた「ウケる子供像」をしっかり表現していて、僕(ら)は見事にその掌の上でワーイ楽しい! と楽しめる作品。よつばもね、実際いたら変な子供だとは思います。躊躇する、という思考回路が全くない。そこに、恵那やみうらといった「常識的子供」を配置することによって彼女達にツッコミの役割を課し、よつばは天然的行動を制約なくしていくことができるようになる。とうちゃんとジャンボの「保護者としての大人」と、大人が子供の目線、立ち位置まで降りて一緒に遊ぶ「ツレとしての大人」のバランスも非常にうまい。
そしてこれはあずまんが大王でもよくあったけど、何というか、うまく書けないんだけど、「マンガ内の時間がしっかりと流れている」というところが良い。例えば4巻の頭ではよつばがバドミントンをしているシーンがあるが、これは前までの巻で他のキャラと一緒によつばが練習していた、という経験的前提があるわけで。他にもこういう「地続きの行動」がこのマンガにはいっぱいあって、1,2,3巻から通して読むとなお面白い。子供の成長スピードというのはすごく早くて、よつばの夏休みの成長速度っていうのもなかなか凄いもんだなーと思います。いいマンガだわあ、これ。
4巻では風香の失恋話がけっこう引っ張られて描かれていたんだけど、失恋+よつばしんぶん、というアイデアは流石だと思った。うまい。A