サイコロジカル〈下〉曳かれ者の小唄 西尾維新

サイコロジカル(下) 曳かれ者の小唄 (講談社ノベルス)

サイコロジカル(下) 曳かれ者の小唄 (講談社ノベルス)

上巻の感想はこちら↓ これから半年も経っていたのか……あああ。
http://d.hatena.ne.jp/Fujiko/20050406#p2
でもわりとあらすじも覚えていたぜ。いやあー細かいところまでジワジワと面白い作品でした。ディティールの積み重ね、というのかどうなのかわからないけど、出てくる小道具や小さい行動の一つ一つに意味があり、終盤までそれは維持される。
主人公いーちゃんの思考過程や会話はやはりこのシリーズの核なんだなあとしみじみ。意外なところで意外な人物が絡んでいたり、突如描写される残酷なシーンなど、ジェットコースター的展開にもぐいぐいと引き込まれる。
イラストも非常に良いです。立体感はないのに活き活きしている絵柄なんですなー。
最後の章、平和な後日談も良いですね。赤き請負人と突然のアレもびっくり。まあ章の頭のイラストで描かれていたけども。その後の「彼」との再会もニヤリとする。なんかハリウッド映画的なラストであった。さー「ネコソギ」シリーズも読みたいぞ。B+