海洋堂クロニクル あさのまさひこ
海洋堂クロニクル―「世界最狂造形集団」の過剰で過激な戦闘哲学
- アーティスト: あさの まさひこ 太田出版
- 値段: ¥ 2,940
- はてな: asin:4872336917
しかし、それ以外は、つまり内容は、もうもんのすごく、本当にものすごく、濃く充実していた。館長のロングインタビューも面白かったし、ワんフェスの歴史を綴った章は、それだけで一つの大きな物語性を有していて感動すら覚えた。当事者であった宮脇専務と岡田斗司夫氏の対談も、裏話的に非常に面白かった。銭金の話以前に、ガレージキットを愛した人の熱い想いが伝わってきた。造形というものに対する尋常ならざるこだわりと愛情(というのももはや陳腐な言い方かもしれない)
そして、北斗の拳やエヴァンゲリオンのアクションフィギュアの歴史もただただ「へえ〜」と感心するのみであった。物の見せ方ということに対するコロンブスの卵的展開。僕はフィギュアカルチャーやプラモ史には詳しくは無いが、一つの大きな物語として、圧倒された。そしてフルタと海洋堂の決別となった、チョコエッグ騒動の顛末も詳細が載っていたので興味深かった。本の立ち位置からして海洋堂寄りではあるが、客観的に見ても海洋堂に非はほとんどないなと思った。
濃い力作。A
参考
地球にマンガがある限り! - オタク座談会書籍感想→オタキングと宮脇専務との対談
地球にマンガがある限り! - 海洋堂→海洋堂社長、宮脇修の著作