ハネムーンサラダ 全巻 二宮ひかる
- アーティスト: 二宮ひかる 白泉社
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追記
読後感は良かった作品なんだけど、どこかひっかかるものがあった。なんだろうなーと考えていたら、ふと思いついた。ヒロインの一人が小説家なんだけど、彼女の才能があまりにもポっと出ている要素なので、その才能の所在についての描写があまりなく、そこだけ妙に薄いというか、説得力を感じられなかったのだ。ある程度売れる小説家というのは一般的にいってそんなに多くないし、そういう職業を描く場合、「なぜその能力があったのか」と言うことについてもう少し掘り下げてあれば良かったなあと思った。もう一人のヒロインの能力(家事全般等)については、随所にその能力を裏付けたり発揮するエピソードがあるのでこちらは納得いくものだったんだけどなあ。小説家という職業の活かし方がほとんど「自由業」という点と「宣伝のための個人メディア力」という点だったのだった。あ、もっとも、最後はその小説によって彼女自身が救われる、という点もあってこれも非常に重要なんだけども。都合がいいといえばいいが、伏線といえば伏線……なんだろうか。