頭に
備長炭を載せて巻きつける
びんちょうタンというアニメがあったが、これはその
備長炭を作る人の話。
紀州備長炭を作るために山の中で生活する若者を描いた物語。ただあるがままの自然の厳しさや生活の独特さ、ハッとさせる重い表情は非常に読み応えがあった。作画の武野さんは
ガロ系の作家さんなんですな。人間の描き方で陰影が多いのはなんとなくガロっぽかった、というのは印象論過ぎるな。ううむ。自然や人間のきっちり、細かいところまで描写する画風は
谷口ジローのようだ。ハードカバー単行本で1300円するのであまり多くの読み手には届かないかもしれない作品だけども、こういう作品があるということがマンガの豊かさでもあるし、将来的にはオンデマンド出版とかでもカバーして欲しいところ。B