D・T みうらじゅん 伊集院光

D.T.

D.T.

D・T(ドウテイ=童貞)を思いっきり語った1冊。こいつは素晴らしい! 面白かった! 最近僕が考えていたこととけっこうシンクロしている部分もあって余計に楽しめた。童貞じゃなくても、童貞的精神を持ってる人、それがD・Tなのである! 文系D・Tと体育会ガハハ系の分類はお見事。このあたりさすがみうらじゅんであるなあとしみじみ思う。
僕も思っていたというのは、おっさんとかが女性のいるクラブに飲みにいって楽しむ、というのは非常にガハハオヤジ系の遊びだなあということだ。文系D・Tは家で音楽聴いたりゲームしたりDVD観たりマンガ読んだりで普通に十分楽しいのだ。むしろそういうガハハ系の遊びを好まない、といってもいい。そのあたりのメンタリティを、みうらじゅんと伊集院が見事に解きほぐす。
「優香と乙葉から同時に告白されたらどうするか」ということをまじめに考えるのがD・Tなのである。「エッチのときのために本名を聞く」とかそういうディティールの細かさ、そして相手の行動を決め付ける、これがD・Tである! という部分にはもうほんと感心した。これはもうあれだよな、童貞非童貞処女非処女に限らず、こういうメンタリティがある人ない人がいるよな。で、ガハハ系はそういうのが無いんだよ全然。セクハラする(しかねない)のがガハハ系、セクハラの冤罪を恐れてびくびくしているのがD・T。あーもーなんかすごいわかる! 俺絶対ガハハ系じゃねえ! で、まあガハハ系とD・Tのどっちがオモシロイかというと、これはD・Tなわけですよ。そのアホも含めてね。童貞じゃない人には童貞のたしなみ、D・Tを。童貞の人はその心を忘れずに。そういう提唱をする書籍であります! 本当に面白かった。これはまじおすすめだああ。A