ほぼ日手帳の秘密―10万人が使って、10万人がつくる手帳。 山田浩子 ほぼ日刊イトイ新聞

人の手帳を垣間見る楽しみ、という1冊。内容はほぼ日手帳ユーザーによる手帳レビュー(あるいは使い方)及びほぼ日が手帳を作るに当たって頑張ったこと、というのがメインかな。ネタ帳、色々なスクラップブック、日記、育児記録、営業管理、家計簿、イラスト入りメモ、間取り図、農作業日誌など非常に多岐に渡る使い方が書かれてあってなかなか面白い。全ページフルカラー140ページ。
なんかこう、「手帳は自由だ!!」ということを印象付けられたなあ。この手帳には従来の手帳=スケジュール管理という一般的な理解からかなりかけ離れた自由度があって、そこが強みなんだなと思った。そうなのだ、何に使ってもいいのだ。落書き帳でもいいのだ。タスク管理メモでもいいのだ。欲しいものをメモっていってもいいし、スクラップブックにして写真挟んでもいいのだ。手帳に書き込むものの幅が大幅に広がる感覚。
僕自身2年ほどこの手帳を使っていたことがあるんだけど、そのときはここまで使い込まなかったなーと思い返した。学生なこともありそこまでガリガリと書き込む内容もないしなーという感覚だったんだけど、それはやっぱり既成概念にとらわれていたのかもなーと。手帳の詳細はほぼ日サイト内であるのでそちらを見ていただくとして、手帳の使い方紹介というのは新鮮だったなあ。よくあるビジネス雑誌などの手帳特集とは全く違った新鮮さがあって良いです。
僕が2年使った中での不満としては、
しりあがり寿氏の4コママンガは、そんなには面白くないような気がする。
・各ページの下部にある「お言葉」はいらないかなあ。あるいは後方に持っていくとか。
というのがあった。あとは手帳としては普通に使いやすいし書き込むスペースは大きいし、文句無いなあ。しりあがり寿氏のマンガは、なんだろう。1年間保持するというまではちょっと……という感じであります。雑誌に普通に掲載されててもおかしくないけども。しかしまあこの2つはほぼ日初期からずっと一貫して採用されているので、僕の不満点が解消される日は非常に遠いような気もするのであった。
というわけで、タスク管理、スケジュール管理を主な使い方として想定するなら超整理手帳がやっぱりコンセプトと内容の質実剛健さでは勝ちそうですが(発売当時の頃にグローバルスタンダードとしてのA4を採用した野口さんの先見の明というのはやっぱり凄いわ)、自由な手帳としてはほぼ日の手帳は使ってる楽しさとかそういうのがあるかもしれないですねえ。
まあ、手帳ファンというか手帳好きな人には絶対オススメの1冊です。B