涼宮ハルヒの消失 谷川流 いとうのいぢ

涼宮ハルヒの消失

涼宮ハルヒの消失

涼宮ハルヒの憂鬱」シリーズ第4弾作品。ある日学校に行くと、皆が涼宮ハルヒの存在が消失していた……という冒頭からの展開で一気に引き込まれた。シリーズ最高傑作の評価は伊達じゃないなあ。続きが気になってグイグイ読み進んで読了。面白かったです。表紙にもなっている朝倉さんのキャラが怖すぎるのですが、その分長門さんが実に愛らしいキャラになっていてそれは大変良かったです。

概念、記憶の部分的消失、というのは多分にSF的であり面白かった。まあこのシリーズ、登場人物の能力がかなり万能なので、オチというかナゾのコア部分も結局なんでもありになってしまって、その分明快な謎の解決というカタルシスはちょっと少ないかな。ううむ、まあこのシリーズでのポイントはタイムトラベルであるから、そこの時系列的整合性、伏線の消化はしっかり機能しているのでそちらを評価すべきだろうなあ。しかしまあこの巻はハルヒの存在感が薄く(まさに消失)、長門さんがベリーグッドだった。長門ファンに大変オススメであります。また、学校を舞台とした学生の群像劇モノが好きな人にもオススメ。A-