刀語 第9話 王刀・鋸 西尾維新

刀語 第9話 (9) (講談社BOX)

刀語 第9話 (9) (講談社BOX)

9冊目までやってきた。残るはあと3冊。去年完結しているものの読むのは追いつかない。将棋・王道・奇策と個人的になかなかそそる素材だった。今回の刀の所有者は汽口さんは真っ直ぐで真面目な性格だったので好感が持てた。そして奇策士とがめ的にはこういうストレートな相手は非常にやりにくそうで、最後どうなるのかまで含めて面白く読めた。駆け引きのやりとりも「ありうる感じ」というか性格と行動が一致しており読んでいてストレスも違和感も全く感じなかった。

途中に挟まれる真庭鴛鴦VS左右田衛門左衛門のバトルも軽快かつ意外性もあって良い。やっぱり否定姫は○○から来た○○人、ということなのだろうか。だとしたらなぜ、と話は深まる。この分厚さの本あと3冊できれいにまとまるのか!? 風呂敷はいい感じに広がっていると思うので、ラストに向けてどう繋がっていくのか見守りたい。終盤、とがめと七花がついに○○するシーンは流れとしてはなかなか粋じゃないか。いい感じの恋愛時代劇になってきておるな。時代小説でもなく、歴史小説でもなく、時代劇(小説)。そうなんだよなあ、これは現代における時代劇として楽しむのが最もいい楽しみ方なんだろうなあ。B+